Formula Beat|ものづくりフォーミュラ!?
Formula Beatとは聞きなれないかもしれないが、JAF F4といえばカテゴリの位置づけが大体わかる人も多いだろう。JAF F4はFIAの意向を受けて、2023年からFormula Beatという名称に変更した。
このレースの面白いところは、なんといってもオフィシャルがものづくりを大々的に掲げているところだ。
フォーミュラカテゴリは、SUPER FORMULAなども含めてワンメイクを徹底している場合が多い。それは純粋にドライバーの腕を競い合わせることで才能ある選手を上位カテゴリーに輩出する目的があるからだ。
一方、Formula Beatはマシンメイクも勝負のうち。マシンはワンメイクではなく、ワンオフ。それぞれのチームがレギュレーションの中でマシンを作ってレースに臨んでいる。シーズン中の改造も許可されているので、セッティング以外もシーズンを通してどんどん進化する。
マルチメイクならではの「モノづくり」を通じてドライバーはマシンの動きやセッティング能力、エンジニアへのコメント力を学び、メカニックやエンジニアは車両整備だけでは得られない車の開発や改造、チューニングなどの技術競争により、発想力を学んでほしいと願っています。
F4協会
オフィシャルによる上記のコメントからも、レースに対するアプローチの主眼がドライバーの選別ではなく、開発力の成長にあることが見て取れる。ダラーラのシャシーにマツダのエンジンが載っていることもあれば、モノコックの素材もアルミやカーボンが混在する。マシンの戦闘力はバランスが取れるようにレース設計されているが、使用パーツは特に均一化されていない。
「F3のシャシーを使えば当然速いかと思いきや、空力パーツが大幅に削減されてフォーミュラ・ルノーベースの車両といい勝負をしていたりします。関係者に話を聞いても、使っているクルマが違うと見ている世界が違うので、言っていることがドライバーによりまちまち。実際自分でパドックに覗きにいくと、いろいろな型のフォーミュラカーが並んでいるので、マニアにはたまらないです」。
2024年Formula Beat開催日程
Round | 日程 | サーキット |
---|---|---|
Round 1 | 2/25 | 鈴鹿サーキット |
Round 2 | 4/13 | 富士スピードウェイ |
Round 3 | 4/28 | モビリティリゾートもてぎ |
Round 4/5 | 5/19 | 十勝スピードウェイ |
Round 6/7 | 6/21-23 | 富士スピードウェイ |
Round 8/9 | 7/20-21 | スポーツランドSUGO |
Round 10/11 | 8/18 | オートポリス |
Round 12/13 | 10/12-13 | 岡山国際サーキット |
Round 14/15 | 11/9-10 | スポーツランドSUGO |
トップカテゴリーのビッグレース以外もぜひ観戦を!
純粋にバトルが面白いものからマシンの特性に注目すべきものまで、観戦の楽しみ方は幅広い。見どころはレースによって異なるので、事前情報を収集しておくと楽しみが格段に増える。最近はyoutubeなどでの中継も増えたので、家にいながらでも観戦できる。
とはいえどんなレースもおすすめは現地観戦だ。サーキットの熱気や匂い、音に触れれば自然とサーキット内を歩き回る足取りも軽くなる。F1には数万円を払って観に行く価値があるが、もっと手軽に観られるレースからも、モータースポーツの興奮は存分に吸収できる。
自分にとってベストな観戦カテゴリーやスタイルを探してみるのも面白い。いろいろなレースを見ているうちに、きっと追い続けたくなるレースに出会うだろう。中には自分で出場することが夢ではないレースもあるはずだ。