BMW&MINI Racingレースの魅力
M2CSクラス
BMWのレーシングマシンで争われるM2CSクラス。このクラスでレースデビューし、2024年でキャリア5年目に突入した石井一輝選手に魅力を聞いた。石井選手はディーラー社員としてチームの期待を背負って走っている。
「レースやクルマが好きで、整備士になりたくてディーラーに就職しました。会社がレースに参戦することになり、幸運にもオーディションの機会が回ってきたんです。土日は仲間が整備の仕事を引き受けてくれるからサーキットに出られます。
マシンはパワーがあって、富士スピードウェイで最高速270km/hとスピード域が高い。高度なドライビングスキルを要求されます。その反面、走っていてめちゃくちゃ楽しいですよ。
M2CSはレーシングマシンなので、タイヤの管理や足回りなどのセットアップが難しいですね。5年目ですが、自分のクセやクルマの特性に合わせ込む引き出しを増やす必要性を感じています。良いことも悪いことも、必ず自分に返ってくると思いながらレースに臨んでいます」
JCWクラス
JCWクラスでは、2024年にCPSクラスからコンバートした、いとうりな選手に魅力を聞いた。
「JCWクラスは、ミニの可愛らしいビジュアルとは裏腹に、迫力ある走りをします。昨年はCPSクラスに出場していましたが、JCWは電子制御があまり介入しないので、自分の感覚を研ぎすまして走るのが楽しいところですね。パドルシフトもレーシーで普段のクルマとは違う楽しさがあります。
難しいポイントはスリックタイヤですね。これまであまりスリックの経験がなく、慣れている途中です。トラクションコントロールやABSに可能な限り介入させずに走るのがポイントです」。
CPSクラス
CPSクラスでは、2024年シーズンのチャンピオン争いをしている豆野天星選手に話を聞いた。豆野選手は小学生時代からカートに挑戦したが、高校時代にフォーミュラを目前に挫折。Mini Challenge Japanでレースにリベンジしている。シートはカートの先輩である中山友貴選手の紹介で獲得した。レースには2023年の最終戦、鈴鹿サーキットでデビュー。そのデビュー戦で2位を飾った。
「小さい頃から4輪のレースには出たかったので、30歳をすぎて夢をひとつ叶えることができました。CPSのマシンは『羊の皮を被った狼』という表現が適切な加速力があります。
マシンコントロールは難しいのですが、リアタイヤをうまく使えると速く走れる感じがしますね。まずはチームのメカニック育成プログラムに貢献するためにも完走。その上で1勝を目指しています」。
そう語る豆野選手はインタビュー直後のレースで優勝。早速目標を達成した。座右の銘に掲げる「昨日より今日、今日より明日」を実行している。