レーシングカーとしては比較的低予算で購入でき、そのままレースが可能という手軽さで注目を集めているVITA。安全かつ軽量な車両は運動性能が高く、レーシングカーの爽快感を味わいたいドライバーなどに人気が高い。
また全国のサーキットでワンメイクの選手権が開催されており、現在最も盛り上がりを見せているアマチュアレースカテゴリーの一つだ。そんなVITAの魅力や乗り方を、ツーリングカーレースで活躍する川福健太氏に聞いた。
VITAとは
2009年発売のVITAは、Vits RSのエンジンを専用のパイプフレームシャシーに組み付け、専用のボディをまとった、エントリー向けの軽量レーシングカーだ。ジェントルマンドライバーを中心に支持を集めていたが、近年はステップアップを狙う若いドライバーも増えたという。女性ドライバーだけで争われるKYOJO-CUPも開催されるなど、幅広い層へレーシングカーレース参入の門を開いている。
VITAのシリーズ戦は、北は北海道の十勝スピードウェイから、南は大分県のオートポリスまで全国で開催されている。VITAのワンメイクレースのほか、タイムが近しい86/BRZなどとの混走も行われている。
主なスペック
主なパーツ | 緒元 |
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エンジン | Vitz-RS(1500cc) |
タイヤ | DIREZZA V-01(晴雨共用) |
フレーム | 専用パイプフレーム |
ボディ | 専用カウル |
ミッション | Vits-RS5速MT |
車体重量 | 約500kg |
価格(税込み) | 434.5万円(タイヤ・ホイール別) |
専用カウルには3種類のバリエーションが設けられており、好きなモデルを選択して走行することができる。そのデザインから、各カウルは「アルファ顔、ジャガー顔」などと呼ばれる。エンジンは市販車向けの低燃費エンジンだが、車体重量が非常に軽いため、レーシングカー然とした走行を楽しめる。
「パイプフレームにダブルウィッシュボーンサスペンション、仕上げに専用カウルを乗せたマシンは、本格的なレーシングカーと同じ構造です」と川福氏。
「参戦コストはレンタルの場合で1戦40~70万円。200~500万円でシリーズ戦を戦い抜けます」。練習やパーツの交換頻度、ニュータイヤを何回使用するかなどで異なるが、レーシングカーのシリーズ戦としては最も安い部類に入る。
2024年VITA-RACEスケジュール
Round | 日程 |
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Round 1 | 5/19 |
Round 2 | 6/30 |
Round 3 | 8/25 |
Round 4 | 9/15 |
Round 5 | 10/20 |
Round | 日程 |
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Round 1 | 3/9-10 |
Round 2 | 4/20 |
Round 3 | 4/27-28 |
MEC120 | 8/11 |
Round 4 | 11/10 |
Round 5 | 11/23-24 |
Round | 日程 |
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Round 1 | 5/13-14 |
Round 2 | 7/17 |
Round 3 | 10/5 |
Round 4 | 12/7 |
Round | 日程 |
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Round 1 | 2/24-25 |
Round 2 | 5/11-12 |
Round 3 | 6/15-16 |
Round 4 | 12/7-8 |
Round 5 | 12/2-3 |
Round | 日程 |
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Round 1 | 2/18 |
Round 2 | 3/24 |
Round 3 | 4/28 |
Round 4 | 6/9 |
Round 5 | 10/13 |
MEC120 | 12/1 |
Round | 日程 |
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Round 1 | 3/31 |
Round 2 | 5/12 |
Round 3 | 8/18 |
Round 4 | 10/6 |
Round 5 | 11/10 |
2024年は全国7か所のサーキットで4~6戦の、計6シリーズが開催される。全国を転戦するわけではなく各地の固有シリーズなので、地元近くのサーキットでシリーズチャンピオンを狙うという戦い方ができる。
少ないレースでも約20名、多い時では30名以上のドライバーが参戦。ホームストレートを埋め尽くすほどのレーシングカーがしのぎを削る光景は圧巻だ。