ENEOSスーパー耐久シリーズ2026 Empowered by BRIDGESTONE 第3戦『NAPAC富士24時間レース』が、6月5日(金)〜7日(日)、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。今大会には過去最多となる、62台が参戦。3日間で6万4,900人もの観客が来場し、今シーズンのスーパー耐久シリーズの中でも特に注目度の高い一戦となりました。
私、&Race編集長の三上和美は、浅野レーシングサービス WedsSport GR86(18号車)からST-4クラスにエントリー。レース序盤にはレーシングアクシデントによる接触もあり、決して順調な展開ではありませんでしたが、それでもドライバー、メカニック、エンジニア、スタッフ全員が懸命に力を合わせてバトンをつなぎ、レースも2日目を迎えた頃からは、安定した周回を刻み始めます。しかしチェッカーフラッグまで残り僅か2時間20分というところで、マシントラブルが発生。懸命な修復作業が行われたものの、残された時間の中で復旧することは叶わず、無念のリタイアを喫してしまいました。
最終周回数は557周。残念ながらチェッカーフラッグを受けることはできませんでしたが、それでも今年も、忘れられない24時間になりました。

すべてのドライバーにとって特別な「24時間耐久」
富士24時間レース――。私にとって、このレースは本当に特別な存在です。20代の現役時代も含め振り返ると、フランス、イギリス、イタリア、ポルトガル、タイ、そしてマレーシアなどさまざまな国で、夜を徹したレースを戦ってきました(マレーシアのみ12時間)。
どんな結果だったとしても、24時間を仲間たちとともに戦い抜いた記憶は、一生の財産です。楽しかったことも、苦しかったことも、悔しかったことも……そのすべてが大切な思い出として心に残っています。

そして迎えた今回は、全クラス62台もの車両が参戦するという、これまで経験をした事のない超大規模マルチクラスレース。速さももちろん大切ですが、それ以上に重要なのは「無事に帰ってくること」です。だからこそ今回のテーマは「安全」と「完走」。”危険だと感じたら無理はしない。引くべきところではしっかり引く”。そんな気持ちを胸に、決戦の場へと向かいました。
今回の18号車は、浅野武夫選手(以下、武夫さん)、箕輪卓也選手(以下、箕輪くん)、藤原大暉選手(以下、藤原くん)に加え、Eドライバーとして中島佑弥選手(以下、中島さん)を迎えた5名体制で、24時間に挑みました。

加えて2026年は、武夫さんにとってのスーパー耐久ラストイヤー。目標はもちろん表彰台です。武夫さんを表彰台に上げたい。そして最高の笑顔で24時間を終えたい。そんな想いを胸に、メカニック、スタッフ、ドライバー全員が富士に入りました。
6月4日(木)富士スピードウェイ スポーツ走行(S耐参加車両)9:40〜
まずは恒例の「エンジン慣らし」から
本来であれば6月3日(水)の午後から、エンジン慣らしを行うのが恒例です。しかし台風6号の影響で、水曜日の走行は中止。さらにサーキットもクローズとなってしまうという、異例の展開となりました。
24時間レースは土曜・日曜で争われるため、今回の予選は金曜日。そのため予選・決勝に向けたセットアップに加えてエンジン慣らしまでを、唯一の事前走行機会となる木曜日1日で終わらせなければならない状況です。今回搭載されたエンジンは、武夫さんが心を込めて組み上げた大切な一基。少しでも良い状態でレースを迎えられるよう、私も一本一本の周回に気持ちを込めながら30分間の慣らし走行を行いました。

このように通常よりも忙しい木曜日となりましたが、感触はかなり良好。”今年の富士は、期待できるかもしれない……”そんな空気が、少しずつチームの中にも流れ始めていました。



