Super FJ 日本一決定戦が、11月30日〜12月1日鈴鹿サーキットで開催されました。
1年に1度開催される「日本で一番速い男(By FJ)」を決める特別な大会であり、地方選やジャパンリーグ(全国戦)を1年戦った全国の猛者達が集まる本レースは、過去には角田裕毅選手や平川亮 選手も参戦するなど、F1ドライバーの登竜門としても広く知られています。
フォーミュラレースの魅力、夢、希望が詰まった53名の選手達による、人生を賭けた2日間。それが日本一決定戦なのです!
本レポートはSuper FJに参戦するドライバーを応援する「hide」こと本多秀明が綴らせていただきます。ぜひSuper FJの魅力を、&Raceを通じてひとりでも多くの方に知っていただき、上を目指す若者からジェントルマンレーサーの皆さんのご活躍に、少しでも貢献できたらと思っております。
Super FJ日本一決定戦は通常レースとは異なり、参戦選手をA組・B組に分けて、それぞれの組において予選・レース(セミファイナル)を実施。そして各組を勝ち抜いた上位50台が、決勝レース(10周)を争います。それではまず予選レポートの始まりです!
11月30日(土)14時〜 A組 予選
14時00分 A組 予選スタート。1コーナーに近いピット選手が地の利を活かして飛び出して行き、1分遅れで1コーナーからピットが遠いチーム選手が、コースに出て行きました。しかし開始早々、6号車 渡会太一選手がS字コーナー3つ目にマシンをストップさせてしまい、赤旗中断となりました。
コースの安全が確保されて予選再開。1周目から速さを見せたのは、8号車 岡本大地選手(2分14秒909)。 2番手から約1.7秒差の圧倒的なタイムを叩き出します。次の周も、更にタイムを縮めて2分14秒837をマーク。しかし全国から集まった猛者たちは伊達ではなく、たちまち各車が1分15秒台に入れてきて、ここからさらにタイムアップが望めるかという時に、51号車 落合蓮音選手が2コーナーアウト側にコースアウトし赤旗中断。赤旗中断の最中に、80号車 角間光起選手もコース上にストップするという、波乱の展開となりました。
2回目の赤旗後の予選再開時点で、予選タイムの半分を消化。再開直後にデグナーカーブでスピンを喫するなどコース上では常に荒れた状況でしたが、再開後すぐに頭角を現したのが、今シーズン鈴鹿・岡山シリーズチャンピオン 56号車 迫隆眞選手が2分14秒901をマークし 岡本選手に0.064秒差に迫りますが、直後に岡本選手が14秒459 再びコンマ4秒ほど引き離します。最終盤、2番手以降はドンドン順位が入れ替わる状態でチェッカーフラッグが振られ、波乱の予選A組は終了。予選後は様々な選手の多種多様な反則行為により、グリッドは大シャッフルとなりましたが、そんな中、他を寄せ付けない速さで岡本選手がセミファイナルのポールポジションを獲得しました!
A組予選1番手 8号車 岡本大地選手
「赤旗中断になるのは予想していました。赤旗(中断)になっても、すぐにタイムが出せるように(最初から)タイヤの内圧を上げたりしていたんです。タイヤに熱を入れるのに、ドライバーができる事は限られていると思うんです。事前の準備と(予選の)持って行き方だと思いますね」
11月30日(土)B組 予選
A組予選終了後、すぐにB組予選がスタート。開始直後、54号車の中村ブンスーム選手が1コーナー(アウト側)で激しくクラッシュし、赤旗中断。幸いにも中村選手はすぐにシートから脱出し、無事が確認されました。
ほどなくして予選再開 。残り時間16分というところ、最初のアタックでトップに立ったのは、 2分15秒949をマークした27号車の豊島里空斗選手(Super FJ 地方選手権最年少優勝記録と、今年のシリーズでコースレコードを樹立者)続いて昨年度の日本一決定戦優勝ドライバー、43号車小田優選手が2分16秒399 2番手に着けます。そして次の周には再び豊島里空斗選手がベストを更新、14秒950 14秒台に入れるなど、A組に劣らぬ激しい争いを展開します。
予選も終盤戦に差し掛かったところでトップ2台は変わらず、3番手に上がってきたのはレーシングカートで有名な58号車 YUTA SUZUKI 選手(2分15秒130)。さらに残り2分を切ったところで、YUTA選手がセクター1自己ベスト、小田選手も同セクターで全体ベストと最後の最後で分からなくなったのですが、残り1分を切った時に1コーナーでコースアウトが発生し、再度赤旗。
残り時間1分を切っていたため赤旗提示された段階で予選B組は終了となり、小田選手をはじめ自己ベストで来ていた選手たちには、不運な赤旗となりました。セミファイナルポールポジションは、逃げ切った豊島選手が獲得です!(おめでとうございます)
B組予選1番手 27号車 豊島里空斗選手
「最初から絶対に赤旗は出るだろうなと予想していました。なのでタイムじゃなく、タイヤを温める事だけを考えていました。赤旗が出てもウェービングで温めるって対策するなど、とにかく熱を入れる事に注力しました。地方選手権終盤のSUGO、もてぎでは悔しい思いをしました。なので、悔しい思いを鈴鹿(日本一)にぶつける気持ちだったので、鈴鹿で切り変えて(新しい気持ちで)入れました。セミファイナルでは後ろが気になると思いますが、セットは決まっているので自分は前、前だけを見て自分の走りが出来たらなと思います」