1970年の開場以来変わらないレイアウトで、アマチュアからプロまで多くのレースやタイムアタックで日本モータースポーツを支えている筑波サーキット。筑波にモータースポーツのルーツを持つ&Race編集長の三上和美と、「おかえり」こと岡村英莉選手がこのサーキットの魅力を語る。聞き手は、地元茨城県出身のアナウンサーの結川愛寿加さん。
筑波サーキットとは
| 筑波サーキット概要 | |
|---|---|
| 住所 | 茨城県下妻市村岡乙159 |
| アクセス | 東北自動車道坂東ICよりから車で25分 |
| 入場料 | 無料 |
| コース | TC2000(4輪:2,045m 2輪2,070m) TC1000(約1,000m) ジムカーナ場 |
[要素材:おかえりさん正面動画]
1970年オープンの筑波サーキットは、4輪から2輪まで幅広い競技を開催するマルチなサーキット。かつては全日本F3選手権や、全日本ツーリングカー選手権「JTCC」なども開催していた。現在でもJAFの公認レースを多く開催している。
結川 筑波サーキットはお二人にとってどのようなサーキットですか?
岡村 一見大きな差がつかないように見えますが、テクニカルなので小さな違いの積み重ねがタイムに響いてくる、という感じですね。コース外では帰りに必ず下妻の納豆を買うことがライフワークになっています。
三上 私にとって筑波サーキットはほぼ実家です。ドリフトをしていた90年代に、グリップ走行へ誘われて初めて走った本格的なサーキットが筑波でした。初走行で第一ヘアピンを曲がっているときに頭をハンマーで殴られたような感覚を覚え、「プロレーサーになろう」と決めました。人生を変えてくれたサーキットです。

一番走り込んだサーキットでもあり、現在私が所属してスーパー耐久に参戦している浅野レーシングサービスの地元でもあります。
昨年サーキットに復帰したのですが、コースインした瞬間、青春時代のすべてがフラッシュバックして泣けてきました。コースアウトして入ってしまう芝までいとおしい。スタッフの方々にも「いつもありがとうございます」と伝えたいです。
岡村 私にとっては見た目に騙されるサーキットです。クルマで走っていると気づかないのですが、コーナーにはかなり急なバンクがついています。歩いてみたときに初めて、こんなに傾いているところを走っているのだと知りました。
また、筑波はコーナーとコーナーの間隔が短いので、すぐに次のコーナーがやってきます。脳内がフル回転している時間の比率が高く、筑波を走るときは恐怖心と戦っている面もあります。初めてのVITA-01を筑波で走らせたときには「楽しい、怖い」が交互にやってくる感じでした。



