ENEOSスーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE 第7戦 「S耐ファイナル 富士 (4h×1レース)」が11月16〜17日、富士スピードウェイで開催されました。
WedsSport GR86(18号車)浅野レーシングサービスはST-4クラスに参戦。赤旗中断2回、FCY4回が出されるという大荒れとなったレース50周を走り切り、総合41位/65台、クラス4位/7台でチェッカーを受け、完走を果たしました。
今回のレースは、私(&Race編集長 三上和美)のS耐参戦経験上最も荒れたレースの一つとなり、展開も読めない状況でどのチームも翻弄され、チャンピオン争いも最後の最後まで荒れた結果となりました。
さてさて、それではレポートの始まりです〜
11月13日(水)富士スピードウェイ スポーツ走行
いつもより早いサーキット入り
今回我がチームは、水曜日にサーキット入りをしました(いつもは木曜日から)。とても早いレースウィークの始まりです。その理由は2つ。
1)エンジンの腰下回りを新品にしたので、慣らし走行が必要。
2)慣らし走行を私が担当することで、少しでもマシンに慣れる=本番で大幅タイムアップ!
チームのご厚意で、1日マシンをドライブさせていただけることになりました。
スーパー耐久において、1日中一人のドライバーがマシンを独占してドライブできるなんて、史上最高に贅沢なこと。私は過去の経験から、「練習走行3周だけで予選アタック」という事態も起こり得ると、毎回覚悟してサーキットに向かっています。その理由は、①セットが決まらないと本番は迎えられない②マシンが壊れて練習走行自体できなくなる――からで、この可能性は大いにあり得ることです。
たくさん走行できると思ってレースウィークに臨んでしまうと、上記のような大どんでん返しもありますので、できる限りの覚悟と下準備が必要です。逆を返せば、事前練習数周で予選ができないドライバーには、ちょっと参戦は難しいということ……。
が、私は毎回チャレンジをしています。今は数周で予選にベストタイムなんて出せないけど、経験しないと学べないし成長もできません。当たって砕けろ精神で毎回望んでいます。
エンジン慣らしについて
最初はレブリミット4000回転からスタートしました。マシンに乗り込む前は、4000回転での走行なんて全く疲れないと思ったのですが、意外と疲れるのでびっくり。常に4000回転を超えないようにメーターを凝視しないといけないし、同時に走っているたくさんの車両の邪魔をしないように、サイドミラーの常時確認が必要だからです。
マシンは出来る限り丁寧に扱わないといけない一方で、コーナー自体は攻めて良いので、コーナリング速度はかなり高くなります。特にダンロップコーナーのボトムスピードなんて、通常時と一緒。「直線はゆっくりなのにコーナーだけ速い」というギャップてんこ盛りのアンバランスな状況は、ドライビングのリズムもうまく取りにくいし、速く走るのとはまた違ったテクニックが必要です。
しかし、学ぶことはとてつもなくたくさんあります。
”極上のエンジンに仕上がりますように……”祈りながら、どうやったらこの状況でも速く走ることができるのか、マシンと会話しながら走行をしました。4000回転で30分、5000回転で30分、5500回転で30分、6000回転で30分、6500回転で30分走行したところで、この日の走行は終了しました。
30分5セットを連続で走行できたことにより、初めて18号車を手足のように操っている感覚になれました。やっぱり長時間走行すると、マシンとコースに慣れることができますね。エンジンの慣らしは木曜日も継続になりますが、多くのことを学べて体もバキバキに筋肉痛になり、達成感のある1日となりました。