ENEOSスーパー耐久シリーズ第2戦「NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース」が5月25〜26日に、静岡県の富士スピードウェイで開催されました。前回はレースウィークから予選までのレポートを綴らせていただきましたが、今回は続きとして決勝日24時間耐久のレポートをさせていただきます。
朝一のフリー走行
決勝日の朝には必ずフリー走行があり、私と近藤さんがそれぞれ3周計測程度走行させていただきました。決勝前にわずかな時間でも走る機会があるのは本当にありがたいことです。私も近藤さんも順調な仕上がりで走行を終えました。
ピットウオーク
今回は過去最高の来場者数ということで、本当に大勢の方が応援に駆けつけてくださいました。先日フジテレビの密着があった効果もあり、師匠のファンの方々がサインを求めにいらして下さいました。
そして決勝レース
さぁ、いよいよ24時間という長時間に及ぶ戦いの、スタートの日がやって来ました。今回のスタートドライバーを務めるのは……なんと私です!全く予想だにしていなかったので驚きました。スタートドライバーを担当するのは、マレーシアのセパンで務めて以来、実に20年以上ぶりのこと。手順もいろいろあるので、間違えたらどうしようかと思うと恐ろしく緊張しますが、逆に「2グリット降格」という自分の不祥事を自分で取り返すチャンスとも言えます。
ファンの皆さんやメカニックさん達で賑わっていたコース上が、各チームのマシンだけとなった14:56。グリーンフラッグが振られ、決勝前のフォーメーションラップがゆっくりとスタートしました。
実は私は今回スーパー耐久で初めて、ニュータイヤを装着したのですよ!今までずっとオールドタイヤで決勝を走行していたのでワクワクする一方、このフォーメーションラップでしっかりタイヤを温めて、スタートの1コーナーで滑って吹っ飛んで行かないようにしないといけません。
そしてメインストレートに戻った時、24時間に渡る長い戦いの火蓋が切られました!ローリングスタートはキレイに決まり、前を行く同クラスの車両に追いつきました。すると前方に、ガソリンをこぼしながら走行している車両が見えます。”このガソリンの上に乗ったら、どのくらい滑るんだろう……何よりガソリン臭いし……早く抜きたい!”しかしその車両のドライバーさんもとても上手なのでなかなか追いつけず、ガソリン臭い状況を我慢しながらのレースが続きます。そうこうするうちに前を走行していた同クラスの60号車がピットインするなどレースは常に動くので、一瞬たりとも油断は出来ません。
レースが進むに従い、ST-Xの速い車両が後からドンドン追い付いて来ます。耐久レースは排気量も何も全く違う車が混走しますので、抜くのはもちろん抜かれるのもひとつのポイントとなります。下のクラスを抜き・上のクラスには抜かれる複雑な状況となって来たので、私は何があってもコンスタントに同じタイムで走行することに集中しました。