車載工具
安全に走行するため、エアゲージ、トルクレンチ、テープはサーキットに持っていきましょう。現地で車高調整などをしたい場合は別途工具が必要ですが、今回は走行に必要な最低限のアイテムを紹介します。
エアゲージ:最適な空気圧を確認
エア圧の違いでタイム・乗りやすさ・タイヤの寿命が変わります。大抵のサーキットにはコンプレッサーが備えられており、現地で空気を充填できます。エアチャック付きのモデルは充填しながら空気圧を確認できるので便利です。
サーキット走行の場合、空気圧は温間時(タイヤ内の空気が温まっている状態)が大切です。ドア付近の規定値だと熱が入った時に少し空気圧が高めになってしまうかもしれません。おおよそ規定値が250kPA前後の場合、まずは200kPAをベースにしてどのくらい走ると何kPaまで上がるのか、その時の乗り味を意識してみてください。(走り始めなのか、走行枠の前半なのか、後半なのか、etc…)
元々の規定値が高めの場合は温間時にその規定値になるように、走行前に空気圧を下げてみてください。
走行後に計測し、もっと高い方が良い場合はスタート時の値を210~220kPAなどに、反対に低くなってほしい場合はスタート値を180~190kPAなどとして調整してみてください。
車やタイヤ、天気や気温、ドライビングスタイルでもベストな数値(温間時)は変わります。トライアンドエラーで自分の走行に最適な空気圧を見つけましょう。
トルクレンチ・十字レンチ
ホイールナットの締め付けは車載の備え付け工具や十字レンチでも可能ですが、毎回の適切な締め付けにはトルクレンチがおすすめです。
- ホイールナットの着脱:十字レンチ
- ホイールナットの締め付け:トルクレンチ
トルクレンチでのホイールナットの取り外しはNGです。基本的にトルクレンチは締め付け方向に使うことを前提に設計されています。逆方向に使う(緩める)と、中のバネが破損したり数値が狂うこともあります。
また、ホイールの締め付けに使用する際は、差し込み口が1/2 (差込角12.7ミリ)インチのモデルにしましょう。3/8 (9.5ミリ)や、1/4 (6.3ミリ)だと細くて折れてしまう可能性があります。
使用後はテンション(トルク)がかからないまで緩めて保管しましょう。
テープ類:養生・布テープ
養生テープには2つの用途があります。
- ヘッドライトをテーピングするため
- ゼッケンやタイム計測器を車体に貼り付けるため
サーキットによっては、クラッシュ時にヘッドライトの破片が飛散しないようにテーピングする必要があります。ゼッケンや計測器の装着もテープで行います。これらは走行後に剥がすので、糊が残りにくい養生テープがおすすめ。
雨天などで濡れている場所に貼り付ける場合や、バンパーの応急処置には、より粘着力の強い布ガムテープがあると安心です。
あると便利なオプショナル
ジャッキ・ウマ(リジットラック)
パンク修理やタイヤローテーションの際に役立ちます。車載のパンタジャッキでも可能ですが、作業が大変なので油圧ジャッキをおすすめします。2t用のジャッキを使えば大抵の乗用車は持ち上がります。ただし車高が低いクルマの場合は、ジャッキが対応している最低地上高を確認しましょう。
外すタイヤが1輪だけとは限りません。前2輪、後ろ2輪あるいは4輪すべての場合も想定して、ウマ(リジットラック)もあると良いでしょう。ウマはジャッキで持ち上げたクルマのタイヤを交換する際に、クルマを浮かせておくスタンド。安定した状態で安全に作業をするためにも、使用を強くおすすめします。
まとめ
これらのグッズを揃えれば、安心してサーキットに繰り出すことができます。走行会だけでは物足りない!レースに出たい!と思ったときは以下の記事をご覧ください。レースへ出走するために必要な装備品をご紹介しています。