ハコ車にも一瞬で適応
SFLに参戦中の2022年。所属するMYSTが、チームとして親交の深かった岡部自動車の長島正明選手に元嶋成弥選手を紹介した。スーパー耐久のドライバーテストは現場でのぶっつけ本番。しかもツーリングカーのドライブ自体が初めてだった。しかし、ここでも才能を発揮し、難なく合格したという。
「3周くらいで感覚はつかめました。ガレージの仕事の同乗走行で、お客さんのクルマをお客さんより2、3秒は速く走らせるのを繰り返していたのが役に立ちました。自分は感覚で走る方なので、お客さんに教える機会があっても『なんでできないのかなあ』と思ってしまうことがしばしば」。


岡部自動車への所属が決まり、2022年のスポット参戦を経て2023年からはフル参戦が始まった。同時にハコ車でのレースに関心が高まり、長島選手に「86/BRZ Cupに出たいです!」と伝えた。
「『資金がないから練習できないが、それでもいいなら』ということで出させてもらったのですが、ぶっつけ本番で出たらボコボコにされました。プロクラスのタイヤは1周で予選の全力アタックを一発で決めないことに大苦戦。がむしゃらに全力で走らせましたが難しいですね。クルマは足回りがしっかりしていてとても走らせやすいクルマなのですが…」。

運も味方に、目指すはGT300
元嶋成弥選手が見据える目標は、兄がチャンピオンに輝いたSUPER GTだ。合言葉は「誰にも負けない」。天才肌のドライバーは、ときに華麗に、ときに泥臭くレースの世界を突き進んでいる。
「トップを走っているのにクルマが壊れるなど、最近は思い通りの結果が出ないレースが続いています。レースでは様々なことが起こります。運も味方につけて上を目指していきたいです」。


レース活動開始から2年でSuper-FJ日本一は、並大抵の才能で至れる境地ではない。一方で、元嶋成弥選手が成人してからたどったカート、ジュニアフォーミュラ、ミドルフォーミュラという挑戦の門戸は多くの人に開かれている。
Racing School GoTakeは、これからモータースポーツに踏み出す人を応援している。身近な環境にトップクラスの舞台で活躍するドライバーをアドバイザーとして持つことで、キャリアは元嶋成弥選手のように一気に花開くかもしれない。