自分に合った最善の方法でマシンを整備しよう
最も安心安全なのは競技専門のショップにすべてをお願いすることなのは間違いないが、様々な理由でそれができない事がある。その場合は自分に合った最善の組み合わせで整備を実施していく。参考として私が知っている組み合わせを4つご紹介する。
ケース1:できる限りの作業は自分でやる
走行前後の作業 | メンテナンス | セッティング | 修理 |
自分 | 自分 | 競技専門ショップ | 競技専門ショップ |
一番わかりやすい組み合わせは、できる作業は自分で実施し、できない作業をプロのショップにお願いすることだ。私がFJ1600をはじめたときも、できる限りの作業だけを自分でやるところからスタートした。最初はメンテナンスまでだったが、勉強して少しずつ作業範囲を広げて行き、最終的には修理作業もエンジンオーバーホール以外は自分でやれるようになっていた。
ケース2:ドライビングに集中したい時だけショップに任せる
走行前後の作業 | メンテナンス | セッティング | 修理 |
競技専門ショップ | 自分 | 競技専門ショップ | 競技専門ショップ |
冒頭にも書いた通りモータースポーツはドライバーとマシンの両方の準備を整えることが大切だ。マシンの整備に集中するあまりドライバーの準備がおろそかになっては本末転倒である。自分で整備するときの一番の悩みは、マシンの準備とドライバーの準備のバランスを取ることだろう。どちらかに集中すると片方が疎かになってしまうことがある。
その解決策として走行前後の準備をショップにお願いすることで作業負担を低減させる方法がある。これにより、自分はドライビングに集中できるようになる。他には練習走行とレース本番で自分で整備する範囲を変えてバランスを取っているドライバーもいるようだ。
ケース3:最低限の作業だけ自分でやる
走行前後の作業 | メンテナンス | セッティング | 修理 |
自分 | チューニングショップ | チューニングショップ | チューニングショップ |
自分で整備することに不安を感じる人は、迷わずにショップにお任せするべきだろう。とはいえ、サーキットなどの現地での作業は自分でやらざるを得ない。必要最低限の作業だけは事前にたっぷり練習したうえで本番に挑もう。このケースの場合は現地で万が一のトラブルが起きた時に、助けてもらう現地のショップを決めておくと安心感が増す。
ケース4:自宅近くに競技専門ショップが無い場合
走行前後の作業 | メンテナンス | セッティング | 修理 |
競技専門ショップ | ディーラー or 町の整備工場 | 競技専門ショップ | 競技専門ショップ |
基本的には競技専門ショップにお任せしたいのだけど、自宅近くに競技専門ショップが無い場合。競技専門ショップに通うだけで大変な労力と時間と交通費を使ってしまう。そんな場合は作業頻度の高いメンテナンスだけを自宅近くのディーラーや整備工場にお願いする方法もある。
この記事でご紹介したのは、ほんの一例に過ぎない。モータースポーツへの出場スタイルは千差万別あるため、組み合わせ方も人それぞれで変わってくるだろう。整備作業ごとの特徴、ショップごとの特徴、自分の整備技術を考慮したうえで、自分に合った最善の組み合わせで、マシンを万全の状態に仕上げてほしい。