F1、GT、WRC…そのほとんどのドライバーがカートで頭角を表すことでキャリアをスタートしている。また、プロのレーサーもトレーニングでカートでの走り込みを欠かさない。そんなカートの世界に飛び込むための情報を、カートからキャリアを始めてKYOJO CUPで活躍中の坂上真海氏に聞いた。
初めてのカートに乗る場所
カートとひとくちにいっても、4ストロークエンジンのレンタル専用カートから、最高速100km/hを超えるレーシングカートまでさまざまだ。とりあえず走ってみたいならレンタルカートにチョイ乗りできるし、本気でレーサーを目指す場合はレーシングカートから始める選択肢がある。間口が広く、敷居が低いことがカートの魅力だ。
まずは友人とレンタルカート
いきなりレーシングカートに挑戦してもいいが、最初は友人とレンタルカートで遊ぶのがカジュアルだ。パワーや迫力はレーシングカートに及ばないが、仲間と走るのは楽しい。まずは近場のサーキットを探してみてほしい。ほとんどは手ぶらでの来場が可能。ヘルメットやグローブも借りられる。
レーシングカートも敷居は低い
レーシングカートから始めたい場合も、まずは手ぶらで乗れるサーキットやショップを探して連絡を取ろう。多くの事業者が快く迎え入れてくれるはずだ。装備が揃っている必要はない。坂上氏は「カートに乗るだけであれば、これ以上説明することがないくらい敷居が低いんです」と語る。
「とはいえレーシングカートのシートは強化プラスチック。コーナーで発生する強烈な横Gは、肋骨に負荷をかけます。レーシングカートに乗るならリブプロテクターだけは用意しておいた方がいいでしょう。おすすめはBENGIOです」。
競技を目指すならKTで走り込む
KTはエントリー向けのレーシングカートとして世界中に普及している大ベストセラー。エントリー向けでありながらプロもトレーニングに使うなど、乗り手を選ばない優秀さだ。日本中のサーキットで「SLカートミーティング」という地方戦が行われており、多くのドライバーを輩出し続けている。
「最終的にROTAX MAXの世界選手権を目指すようなドライバーも、カートの感覚をつかむため、最初はKTで走り込むことをおすすめします。敷居が低くてメンテナンス性も高く、カートの技術を広範に身に付けられます」。