ルーキードライバー花沢雅史
スーパー耐久第2戦の富士ラウンドから、SUBARUの社員ドライバーとして花沢雅史選手が参戦した。「開発ドライバー」という職種がないSUBARUは、社員ドライバーを開発部のエンジニアが務める。花沢選手は車両環境開発部の技術者だ。
「花沢はプライベートで多くのサーキット走行を経験している上に、SUBARUドライビングアカデミーで、理論から実践スキルまで高い水準で培っています。彼に託すことはチーム内満場一致でした。」
過去には車体開発に関わる部門からメンバーを輩出していたが、車両開発に新たな風を吹かせるため、SUBARUエンジン開発の部門からドライバーを選出。その背景を伺った。
「SUBARUでは、辰己(英治)が車両開発の現場にいた時代から、『評価者の評価能力以上のクルマは作れない』と言われてきました。『それならエンジニアの評価能力をもっと向上させるプログラムをやろう』ということでSUBARUドライビングアカデミーが立ち上がりました。
私、本井も開発ドライバーを担当しましたし、これまでBRZでスーパー耐久に参戦している社員ドライバーも、全員アカデミーの出身です」。
意気込み
チームのロゴマークには、カーボンニュートラル燃料と、熱いエンジニアのイメージを掛け合わせた燃え上がる炎のエンブレムが採用されている。
「将来のお客様に届けられる技術を開発しようという強い思いがあるので、まずはレース車両を作り上げてノートラブルで完走を目指しています。最初はよちよち歩きだと思いますが、BRZと同様、みなさんに応援していただけるとありがたいです」。
SUBARUのスーパー耐久挑戦は、2024年の第3戦で新たなチャプターに進む。WRXの初陣を観戦できるのは7月27-28日のオートポリス戦だ。