昨年に続き、私、&Race編集長 三上和美 はスーパー耐久 ST-4クラス TOYOTA GR86で、浅野レーシングサービスからホイールメーカー WedsSport様 のサポートを受け、参戦させていただける運びとなりました。復帰後3年連続となる参戦に、”今年こそは結果をしっかり残したい”と期待と不安が入り混じる中、いよいよ2025年シーズンの開始を告げる、公式テストの日を迎えました。

2025年、特別なシーズンが幕を開ける
今シーズンは、「浅野レーシングサービス」の発足、そして代表・浅野武夫選手(以下、武夫さん、もしくは師匠)のデビュー50年目となる記念の年。師匠のためにも、そして自分のためにも最高のシーズンにするべく、シーズン開幕前から身が引き締まる思いです。
そして今シーズンのスーパー耐久は、年間エントリー台数が何と74台に達するという、過去最高のエントリー数になる模様。特に富士の24時間耐久には65台が同時に走る予定ということで、昨年の54台エントリーでもコース上の車両の多さに驚いていた私としては、それ以上の台数となると少しビビるものがありますし、正直安全面に不安が無いとは言えませんが……とはいえ、悪いことばかり考えても仕方ありません。今シーズンも皆がやりがいを感じられる楽しいレースになることを願い、私自身も日々上達していくためにも、走り込みとトレーニングに全力で励んでいきます。
それでは、スーパー耐久公式テストのレポートをお届けです〜!

公式テスト前のスポーツ走行
2024年最終戦を終えてからずっと海外に滞在していたため、今回が約3カ月ぶりの実車走行となりました。その間SIMトレーニングは積んでいたものの、実車での感覚が鈍っていないか不安でいっぱいです。運転を覚えているのか?特に苦手なヒール・アンド・トウがうまくできるのか??
そんな状況でしたので、公式テスト前に3日間設けられたスポーツ走行には、私は全セッションに参加することにしました。特に最初の2日間は、18号車を独占して走れるという贅沢な環境です。
開幕戦までに克服したいのは、1〜2コーナー、S字、最終コーナーの3か所です。事前のSIMでのデータロガー比較で、チームメイトよりここだけでで1.6秒も遅いことが判明しており、実車のデータでもS字ではボトムスピードが10km/h遅く、最終コーナーでも同様のタイム差がありました。ただ逆に言えば他のコーナーはさほど差がないことがわかったということですから、とにかくこの3つのコーナーに全集中です!

2月27日 もてぎフルコーススポーツ走行 1日目
初日はエンジン保護のため、7000回転制限の中での走行となりました。久々のサーキットということもあり、時差ボケも手伝って体がふわふわした感覚で、最初の数周は”何をどうやっていたっけ?”と自問自答を続けながらの走行となり、「サーキット走行という非現実社会の速度」に戸惑いながらの走行となりました。が、徐々に感覚を取り戻しいき、そして周回を重ねるごとに、今までとは違うフィーリングを感じ始めました。ベストタイムはオールドタイヤで2分14秒でした。
2月28日 もてぎフルコーススポーツ走行 2日目
2日目も回転数制限のある状態&オールドタイヤ。師匠が18号車をガレージに持って帰り、私に乗りやすいようにと大幅にセッティングを変えてきてくれたのです。効果はてきめんで、そのおかげで走りのフィーリングが前日よりも向上し、特にS字と最終コーナーでのアプローチが徐々に改善されている手応えを感じました。さらに、昨年悩まされたタイヤカスの付着が最小限に抑えられ、スムーズな走行ができたことも収穫のひとつ。ここでタイヤの使い方やセットアップの影響を再確認し、セッティングの大切さを強く感じました。ベストタイムは、オールドタイヤで2分13秒をマーク。
3月1日 もてぎフルコーススポーツ走行 3日目
3日目もフルコース。18号車は公式テストに向けたメンテナンスとなるため、旧型の86「 GoTake号」での走行となります。この車両は新型と特性が異なるため、課題であったS字と最終コーナーを速く走ることに集中。思うような走りは完全にはできなかったけれど、”たった3日間で全ての問題をクリアするのは、やっぱり難しいよね”と自分に言い聞かせ、それでもかなり収穫のあったこの3日間に感謝しながら、翌日に控えた公式テストを楽しみにホテルに戻りました。
