ENEOSスーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE 第5戦『スーパー耐久レース in オートポリス』が、2025年7月26日(土)〜27日(日)にかけて、大分県日田市のオートポリスで開催されました。
ST-ZクラスとST-1クラスがお休みとなり、全8クラス・48台による開催となったこの5時間耐久レースに、私が所属する浅野レーシングサービスのWedsSport GR86(18号車)はST-4クラスでエントリー。予選中にはアクシデントとマシントラブルに見舞われましたが、チームとサポートの迅速な対応により無事復旧。決勝では132周を走り切り、総合24位(全48台中)、クラス5位(全8台中)で完走を果たしました。
今回はその前半戦となる、占有走行から予選までの模様をレポートします。

初めてのオートポリスに向けて
私(&Race編集長 三上和美)にとってオートポリス戦は、今年の参戦スケジュールの中でも鈴鹿と並んで「最もハードルが高い」と覚悟していた一戦でした。昨年はスケジュールの都合で出場できず、そもそもこのサーキットでのレース経験もなく、何もかもが初めて尽くしの挑戦です。
昨年参戦したチームメイトのオンボード映像を見ても、「どこで抜き、どこで抜かれるか」の見極めが非常に難しく、アベレージラップを安定させるのも容易ではないと感じていました。さらにタイヤの摩耗も激しいという情報まであり、正直なところ、“本当に私は、このサーキットを走りきれるのだろうか?”という不安があったのは事実です。
とはいえ、友人のレーサーたちが口を揃えて「日本一楽しいサーキット」と語るオートポリス。その魅力を自分の体で感じてみたくて、私のモットー「やらない後悔より、やった後悔」で気持ちを奮い立たせ、チャレンジを決意。レース前のスポーツ走行では竹内浩典選手に車載映像を見ていただき、オンラインでのアドバイスも受けながら、SIMでは、GoTakeインストラクターの伊藤慎之典選手(以下、伊藤くん)、Kam Simulator Studioの加茂さん、iRacing界の神様でもある長井さんに走行指導をいただき、できる限りの準備を進めました。

7月24日(木) 占有走行1回目(13:00〜14:30)
まずは伊藤くんが走行を開始。エンジン保護のため回転数を制限しながら、セットアップの方向性を探っていきます。その後、私が初めて18号車でオートポリスを走行しました。
事前に旧型86車両とSIMを使った練習は重ねていたものの、実際に18号車に乗ってみると挙動がかなり異なり、戸惑いました。マシンとの対話を試みながら走行を続けましたが、なかなか感覚をつかむことができません。
走行を終えてピットに戻ると、左フロントタイヤのショルダー部分が大きく摩耗していて驚きました。“もしかして、最初からこうだったのかな?もっと早く気づいてピットインしていれば……”と、自分の判断の甘さを反省しました。

占有走行2回目(15:30〜17:00)
このセッションでは武夫さん(浅野武夫選手)、藤原くん(藤原大暉選手)、伊藤くんの3人がセットアップの最終確認を担当。私は最後に少しハンドルを握る予定でしたが、時間切れで走行できず終了となりました。久々の18号車と、そして初めてのオートポリス戦。マシンとのリズムをなかなか合わせることができず、悔しさを胸に宿へ戻りました。

