ドライバーレポート
Aドライバー 浅野武夫選手
「今回のレースは天候にも恵まれず、難しい展開となりました。特にミッションのトラブルは大きく、これにより順位を落としたのは悔しい限りです。ただそれ以外はマシンの状態も良く、バランスも取れており、各ドライバーが安定したタイムで走行できていました。次戦のオートポリスに向けて、しっかりと準備し、また力を尽くします。」

Bドライバー 伊藤慎之典選手
「僕のスティント中にセーフティカーが入り、再度ハンドルを握る展開になったため気が張り詰めた状態が続き、しっかりと休むことができませんでした。マシンの仕上がりは公式テストを経て非常に良くなってきて、今回は表彰台も狙える感触があっただけに、トラブルは本当に残念です。それでも、チームの皆さんが全力でサポートしてくれたことに感謝しています。次戦APではさらにマシンを磨き上げて、表彰台を狙いにいきたいと思います。」

Dドライバー 藤原大暉選手
「24時間レースで最も大切なのは完走。トラブルを抱えながらもチェッカーを受けられたことは、本当に良かったと思います。武夫さんがトラブル中にヘルメットを脱ぎ、すぐさまボンネットを開けて修復作業にあたる姿には心を打たれました。どんな状況でもマシンをゴールへ導こうとする姿勢に、自分も強く突き動かされました。次戦ではより良い結果を出せるよう、チーム一丸となって準備を進めます。」

Eドライバー 芝叔和選手
「浅野レーシングで毎年24時間耐久に参戦させていただいていますが、今年ほど赤旗や霧、雷によるスタートディレイなど、混乱した年はありませんでした。ミッショントラブルは悔しい限りですが、今年は2スティント担当させていただき、2本目では冷静にレースを運べた手応えもあります。マシンの調子は良かったのですが、すぐにアジャストしきれなかった点が反省点です。来年もチャンスをいただけるのであれば、さらに良い走りを目指したいです。」

Fドライバー 近藤尚史選手
「昨年に続き今年もこの24時間レースに参加できて、本当に楽しい時間を過ごすことができました。これから先、もっと速さを求めるには相応のトレーニングや経験が必要ですが、それも含めてチャレンジしていきたいと思っています。浅野レーシングのような温かく居心地の良いチームで貴重な体験ができたことに、心から感謝しています。」

最後に、Cドライバー 三上和美
「富士は、私にとって最も走り込んできたサーキット。チームメイトとのアベレージタイムに大きな差がなかったことは、正直嬉しかったです。毎戦、速いマシンと実力あるチームメイトに囲まれて走る中で『結果は私次第』というプレッシャーは大きく、その分挑戦しがいのある環境が、自分を前へと駆り立ててくれます。
今年のメンバーは、本当に師匠・武夫さんを心から慕っていて、温かい絆で結ばれていると感じました。そんなメンバーと一緒に走れたことに、改めて感謝の気持ちでいっぱいです。そして、師匠のアグレッシブで楽しそうな走りは、毎回新しい刺激を与えてくれます。
応援してくださるスポンサーの皆さま、ファンの皆さま、そして24時間体制で支えてくださったメカニックの皆さま、本当にありがとうございました。次回のオートポリスは私自身初のレース参戦となりますが、シミュレーターでしっかりトレーニングし、次こそは表彰台を目指して頑張ります。どうぞ引き続き応援よろしくお願いいたします。」

あとがき
予想以上に波乱含みとなった今回の富士24時間レース。特にクラス違いの車両との接触や、想定外の赤旗中断など、「スーパー耐久における安全とは何か」を改めて考えさせられる展開となりました。
「無傷でフェアにレースを戦い、表彰台を目指したいという」思いは、全てのドライバーに共通の思いのはず。しかし過去最多となった参加台数によりマシン差・技術差が浮き彫りになり、コントロールできない場面も多く見受けられました。
私自身この経験を通して、「安全とは何か?」を今一度問い直し、今後もより丁寧なサーキット走行を心がけていきたいと思っています。
このレースを支えてくださった全てのオフィシャル、スタッフ、ファンの皆さまに心より感謝を申し上げます。
今後も日本のモータースポーツが、安全で、健全で、そして心からワクワクできる場であり続けるよう、私も微力ながら力を尽くしていきたいと思います。次戦オートポリス(7月26日〜27日)も全力で頑張ります!
WedsSport GR86 スポンサー企業(敬称略)

株式会社ウエッズ
株式会社アンサンブルアンフランセ
株式会社サード
新興工業株式会社
株式会社アラカートフーズ
株式会社エンドレスプロジェクト
藤壺技研興業株式会社
ブリット株式会社
株式会社和光ケミカル
株式会社イングス
株式会社K2-BOX
ST-Zクラス優勝!raffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4が躍動
今大会で注目を集めたraffinée日産メカニックチャレンジZ NISMO GT4の25号車が、ST-Zクラスにおいて見事な走りを披露し、堂々のクラス優勝を果たしました。総合順位でも5位に入るという快挙を達成。耐久レース特有の天候変化やナイトセッションをものともせず、確かな技術とチームワークでチェッカーを受けました。
25号車の優勝は、ドライバー陣の堅実なスティントはもちろん、メカニックチャレンジに参加する若手スタッフたちの努力の結晶でもあります。モータースポーツの現場で育成される人材の力が、レース結果に直結することを改めて証明する大会となりました。
一方、同じくST-Zクラスに挑んだ26号車は、序盤から安定したペースで周回を重ねていましたが、レース中盤に他車との接触が発生。マシンへのダメージが大きく、残念ながらリタイアという結果になりました。
今後の活躍にも、ぜひご注目ください。マシンの整備は浅野レーシングサービスがサポートし(責任者:浅野真吾)、若手メカニックたちの貴重な経験を下支えしています。
