首位を守れた理由
結川 1コーナーを立ち上がって2位。それからどうなったんですか?
岡村 「このままイケる」と感じていたとおり、3周目でトップを抜いて首位に躍り出ました。抜いた相手は優勝争いの予感がしていた野島 俊哉選手。「さあ守るぞ」と後ろを見ると野島選手がいない。代わりにSUPER FORMULAの野尻 智紀選手が追いかけてきているんです。
「逃げなきゃ!」と焦りかけたとき、焦って予選ポールポジションから順位を落とした前のレースが浮かびました。それと「おかえりは後ろを見すぎだよ。バックミラーで目線が動いて、こっちのことを気にしてるのが丸わかりだよ」とライバルから言われた言葉も思い出しました。
そこで首を動かさずに視線だけでバックミラーを見ながら、野尻選手に悟られないように後ろを確認しつつブロックラインを走行。野尻選手は後期型、私は前期型だったので、守るべきポイントと一息つけるポイントがはっきりしていました。
野尻選手も3番手を抑える必要があるので、3台で攻防しているうちに逃げ切れたという感じです。
結川 優勝の気分はいかがでしたか?
岡村 チェッカーを受けた瞬間は「うわー!これ以上の人生があるか!」という感じです。日本一のドライバーに勝てたことが感無量でしたね。イコールコンディションのワンメイクレースなので、このカテゴリーなら私は勝てるんだということに感動しました。レース後に野尻選手は握手して肩を組んでいただいたので、それも感激でしたね。
結川 最高の優勝から2年。今の目標は何でしょうか?
岡村 以前一度出場させていただいたスーパー耐久に、また出たいと思っています。
結川 スターになった「おかえり」を応援する日を楽しみにしていますね!


