日本では数多くの参加型モータースポーツが開催されている。JAF公認の参加型レースに的を絞っても凄まじい数がある。その中にはレースに詳しい人にも知られていないローカルカテゴリーもあることだろう。
この記事では「モビリティリゾートもてぎ」で独自に開催されているローカルカテゴリーの参加型レースをご紹介する。これからレースデビューを考えている人や、出場カテゴリーを変更しようと考えている人は参考にしてもらいたい。
モビリティリゾートもてぎのローカルレース紹介
栃木県茂木町にある四輪サーキット。2021年まではツインリンクもてぎと呼ばれていた。東京都心からでも2時間半でアクセス可能。自動車メーカー・ホンダのお膝元であるため、ホンダ車を使ったレースが根強く開催されている。
もてぎCIVIC
JAF国内競技車両規則 第3章, 第4章, 第5章”量産ツーリングカー(N1)”に合致した、ホンダシビックSiR(EG6,EK4型)またはホンダシビックタイプR(EK9型)を用いたレース。筑波サーキットのTTC1600、鈴鹿サーキットのFFチャレンジが類似レギュレーションとなっている。
主な出場車種 | 自動車登録番号標 | 開催数 | 出場台数 |
---|---|---|---|
ホンダシビックSiR (EG6型) ホンダシビックタイプR (EK9型) | ナンバー無し | 3回/年 | 12~13台 |
もてぎ・菅生 Fit1.5 チャレンジカップ
JAF国内競技車両規則 第3章, 第4章, 第5章”量産ツーリングカー(N1)”に合致した、FIT(GK5,GE8,GD3型)を用いたレース。モビリティリゾートもてぎとスポーツランドSUGOの合同シリーズとして開催されている。鈴鹿サーキットのFIT 1.5チャレンジカップが類似レギュレーションとなっている。
出場車種 | 自動車登録番号標 | 開催数 | 出場台数 |
---|---|---|---|
ホンダフィット (GK5型) | ナンバー無し | 2回/年 | 8~9台 |
その他の開催カテゴリー
全国的に共通レギュレーションで開催されているレースとしては、VITAが開催されており2024年からはモビリティリゾートもてぎ・スポーツランドSUGOの合同シリーズとなっている。さらに2024年からは、これまで鈴鹿でのみ開催されていたフォーミュラーEnjoyとvGranzがモテギでも新たに開催されている。
カテゴリー名 | 開催数 | 出場台数 |
---|---|---|
(NEW)フォーミュラEnjoy | 2024年から開催 | – |
もてぎ・菅生 VITAシリーズ | 3回/年 | 11~20台 |
(NEW)v.Granz | 2024年から開催 | – |
N-ONE QWNER’S CUP | 1回/年 | 44台 |
TOYOTA GAZOO Racing Yaris Cup | 1回/年 | 51台 |
TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup クラブマンシリーズ | 1回/年 | 44台 |
LOTUS CUP JAPAN | 1回/年 | 12台 |
BMW & MINI Racing | 1回/年 | 22台 |
TCR JAPAN Series | 1回(2レース)/年 | 8台 |
JAFツーリングカー選手権 ロードスター・パーティレースⅢ ジャパンツアーシリーズ | 1回/年 | 16台 |
JAFもてぎ・菅生スーパーFJ選手権 | 3回/年 | 15~26台 |
Fomula Beat地方選手権 | 1回/年 | 19台 |
全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権 | 1回(3レース)/年 | 12台 |
FIA-F4 | 1回(2レース)/年 | 40台 |
FORMULA REGIONAL | 1回(3レース)/年 | 7台 |
出場レースを決める時のポイント
2つのサーキットを跨ぐシリーズ戦に注目!
この記事でご紹介した「モビリティリゾートもてぎ」のローカルレースは「スポーツランドSUGO」との関係性が強い。この2つのサーキットで代わる代わるレースを開催してシリーズ戦とするカテゴリーがいくつかある。「モビリティリゾートもてぎ」でレース出場を考えている人は合わせて「スポーツランドSUGO」で開催されるレースも確認しておく必要がある。
- もてぎ・菅生 Fit1.5 チャレンジカップ
- もてぎ・菅生 VITAシリーズ
- JAFもてぎ・菅生スーパーFJ選手権
もともと東日本・西日本などの大きな地域でまとめたシリーズ戦は数多く開催されていたが、特定の2つ以上のサーキットで行われるシリーズ戦が近年増えてきている。複数の地域で出場者を募ることで参加台数を増やすことが見込め、出場者も色んなサーキットでレースができるという利点があるため、これからも増えてくるのではないかと予想できる。特に「自動車メーカー系ワンメイクレース」や「日本独自のレーシングカーレース」「海外製レーシングカーレース」では複数のサーキットでのシリーズ戦としていることが多い。いろんなサーキットでレースに出場したい人は、そちらの記事も参考にしてもらいたい。
ホームコースを決めよう!
年間を通して競うシリーズレースには1つのサーキットのみで開催されるものと、複数のサーキットを転戦するもの、そして全国のすべてのサーキットを転戦するものの3パターンがある。転戦する場合でも転戦しない場合でも、自分のホームコース(頻繁に練習しに行くサーキット)は決めておく必要がある。
練習の混走相手は確認しておこう!
もちろん自宅から一番近いサーキットをホームコースにするのも悪くはない。悪くはないのだがローカルレースにサーキットごとの独自性を持っているのと同じように、サーキットごとに走っているクルマや台数にも特色がある。つまり、練習走行で混走となる相手がサーキットごとで異なってくる。ホームコースを決める時は一緒に走るであろう混走相手を確認しておこう。
あえて遠方のサーキットを選ぶのもアリ!
練習走行する時の周りの環境は上達スピードに大きく影響する。混走相手の台数が多いとそれだけ自分のアタックラップの機会は減る事になる。さらにサーキットを走り始めたビギナーのうちは周囲に気を配りすぎて自分の走りに集中できないこともある。あえて走行台数の少ない遠方のサーキットをホームコースとするのは、非効率なように見えて実は効率的な練習方法になる時もある。
この記事の中に出場したいレースが無い場合は・・・
この記事では「モビリティリゾートもてぎ」のローカルレースをご紹介したのだが、残念ながら“この中には出場したいレースが無い” そんな人もいることだろう。その場合は他で公開している”各サーキットごとのローカルレース”と”全国的に共通レギュレーションで開催されているレース”をまとめた記事も参考にしてもらいたい。
他のサーキットのローカルレース紹介記事リンク
- “十勝スピードウェイ”編
- “スポーツランドSUGO”編
- “モビリティリゾートもてぎ”編
- “筑波サーキット”編 (準備中)
- “富士スピードウェイ”編(準備中)
- “鈴鹿サーキット”編(準備中)
- “岡山国際サーキット”編(準備中)
- “オートポリス”編(準備中)
全国共通レギュレーションのローカルレース紹介記事リンク
- “自動車メーカー系ワンメイクレース”編
- “海外製レーシングカー”編
- “日本独自のレーシングカー”編
- “JAF/FIA選手権”編
それでもやっぱり“出場したいレースが無い” 場合は、調べる範囲を広げて、耐久レースやスピード競技、JAF非公認のレースを探してみて欲しい。日本の参加型モータースポーツの裾野は広い!出場したいレースはきっと見つかるはずだ。