レンタルカートで「どんなクルマにも合わせるスキル」を得た


帰国した川福氏はレース関係者から実力者として認められ、Japan Kart誌の連載企画などの仕事を受けるようになる。同時にスポンサーがつき、プロとしてコースに出られるようになった。
一度はSuper FJで諦めた4輪レースにも10年越しで復帰する。ハコ車はサスペンションやボディを介して車を操作するので、カートとは操縦性が全く違う。にもかかわらず4輪レースでも活躍できる理由を、「毎回行った場所にあるマシンに乗って速さを出す必要がある、レンタルカートの経験が活きています。初めて乗ったクルマにすぐ合わせられることが僕の強みだと思います」と分析する。


ハコ車デビューはカートで獲得したN-Oneワンメイクレースのスカラシップ。その後もチームから継続参戦をサポートしてもらい、2021年にシリーズチャンピオンを獲得した。20年にはカートとシミュレーターでスカラシップを獲得した86/BRZ Raceにも参戦。岡山国際サーキットでデビューウィンを飾る。
2022~2023年にはMINI CHALLENGE JAPANのCPSクラスを連覇。2023のF1日本GPではサポートレースに参戦し、Super FJで叶わなかった、F1と同じ舞台でレースするという夢を叶えた。
次の目的地は耐久レースの国内トップカテゴリー、スーパー耐久だ。
「僕に求められているのは、どんなクルマでも走らせられるスキルだと思います。気持ちに体力がついてくるうちに乗りたいんです」。
その自信に応えるように、MINI CHALLENGE JAPANでともに戦ったドライバーから声がかかった。マシンは「公団ちゃん」の愛称で一躍話題になった栄建設・ホンダカーズ南札幌FIT。2023年のSUGOではチームの意向で「公団カラー」は封印となったが、その人気は健在。中継のコメントでも多くのファンを集めている様子が見られた。

川福氏はレンタルカートの猛練習を経て、国内のトップカテゴリーまで駆け上がってきた。プロとして活躍するまでに至る実力の成長を支えたのは、毎週違う車両に乗ることで培われた最適化能力だ。その結果を簡単にまねることはできないが、プロセスは参考になるだろう。
「レンタルカート場は、もっとも手軽にプロの世界を体験できる施設です」。
社会人として働きつつレーサーへの道も諦めきれない方、まずはレンタルカートで練習を重ねてみてはいかがだろうか。
川福健太 略歴
年度 | カテゴリ | 成績 |
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2020年 | 86/BRZ RACE・CLUB MAN オープン | ポールtoウィン/コースレコード・シリーズランキング6位 |
2021年 | N-ONE OWNER’S CUP | シリーズチャンピオン・全7戦で表彰台、シリーズ3勝 |
2022年 | MINI CHALLENGE JAPAN | シリーズチャンピオン・全4大会(SUGO、富士、もてぎ、岡山)で優勝 |
2022年 | Yaris Cup 東日本/西日本シリーズ第7戦 | CVTクラス、デビュー・ウィン・東日本ランキング6位、西日本ランキング6位 |
2023年 | MINI CHALLENGE JAPAN | シリーズチャンピオン・全4大会(もてぎ・富士・SUGO・富士)で優勝 |
2023年 | スーパー耐久 第3戦 SUGO | ST5クラス 13位 |
年度 | カテゴリ | 成績 |
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2012年 | レッドブルカートファイト | 東北大会6位・全国大会出場 |
2013年 | レッドブルカートファイト | 関東大会1位・全国大会出場 |
2014年 | レッドブルカートファイト | 東北大会3位・全国大会1位 |
2015年 | レッドブルカートファイト | 全国大会出場・世界大会6位 |
2016年 | レッドブルカートファイト | 関東大会1位・全国大会3位 |
2017年 | デュアルアタック | 関西大会1位・全国大会4位 |
2019年 | デュアルアタック | 関東大会1位・全国大会1位 |
2019年 | Sodi World FINAL ITALY | 世界大会3位 |
年度 | カテゴリ | 成績 |
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2010年 | エビスフォーミュラバトル | 第2戦、第4戦・優勝 |
2011年 | 筑波FJ1600選手権シリーズ | 最高5位 |
2012年 | もてぎスーパーFJ選手権シリーズ | スポット参戦 |
2012年 | 東北スーパーFJ選手権シリーズ | 最高3位、シリーズ4位 |
2018年 | 地方カート選手権・FP-3部門 | 東地域ランキング2位、シリーズ2勝 |
2019年 | 全日本カート選手権・FP-3部門 | 東地域ランキング2位、東西統一ランキング4位 |
2020年 | 全日本カート選手権・FP-3部門 | 東地域スポット参戦 |
2023年 | 全日本カート選手権・EV部門 | シリーズ9位、最高5位 |
2023年 | 全日本カート選手権・FS125JAF部門 | スポット参戦 |