現在最も「熱い」レースの1つである、スーパー耐久。昨年に引き続き、三上和美は激戦のST4(クラス4)で、浅野レーシングサービスから、TOYOTA GR86で国内屈指のホイールメーカー”WedsSport様”のサポートにより、参戦させていただける運びとなりました。
開幕戦に先駆け3月31日、スポーツランドSUGOにて2024年スーパー耐久公式テストが行われましたので、そのレポートをさせていただきます。なお、このスーパー耐久参戦レポは私がレース参戦時に毎回綴っていこうと思いますが、最初にお伝えしたいことがあります。
優等生ではないドライバーが綴るレポート
私はプロを目指しひたすら英才教育を受けた……皆さんが想像されるような優等生なレーシングドライバーではありません。走ることが何よりも好きな「だけ」の人間です。1999年〜2008年にレース活動を行いましたが、自分の才能や体力の限界を感じ、2008年末にこの業界から去りました。
平穏無事の毎日を過ごしていたある日……人生も折り返し点辺りに差し掛かり、最後にもう一度、自分の情熱の全てをかけられるこの場所に、「師匠へのリスペクト」と「あの世に行った時のお土産話を、1つでも多く作りたい」との一心で昨年サーキットに戻ってきた、悪あがきのリターンレーサーです。ただ、一所懸命本気で手抜きせずに取り組んでいます。
ハザードレーシング原口さんと
ここではありのままに思ったことを綴っていき、こういうレース参戦の仕方もあるんだと、私と同じように「ない、ない、尽くしの方」に、1つでも何かを伝えられたらと思っています。かっこいいレースレポートを読みたい方はぜひ、&Raceの他の記事を読んでいただけましたら幸いです。
さて話はそれてしまいましたが、公式テストレポートをスタート!前日の3月30日にSTO(スーパー耐久協会)の占有走行が各クラス90分2回行われたのですが、参加したチームのほとんどは、もちろんこの占有走行から走行を始めました。
今年と昨年で大きく変更された点
ST4においてはタイヤがブリヂストンのラジアルタイヤから、スリックタイヤに変更になったということ。
信頼性の高いブリヂストンタイヤですから、ラジアル→スリックと、順当に性能が上がっていることは明らかです。このハイレベルなタイヤが自分に扱えるのか、期待より不安な思いで一杯でした。
さらにもうひとつ。私は昨年はSUGOのレースには参戦しておらず、今年は私にとって、それこそ現役以来の何十年ぶりの走行となります。混走のスーパー耐久で、どこで譲ってどこで抜けばいいのか、マシンは絶対壊してはいけないし、でも速く走らないといけない……頭の中でシミュレーションをしてきたものの、今回はいよいよ、その本番となるのです。