GT300クラスで27年、走りのトレンドを追い続ける
2003年以降、青木選手は複数のSUPER GTチームを経験している。チャンピオンに輝いたDAISHINを離れた理由は、チームが参戦を継続しないという話が出たためだった。そこで交流があった坂東正明氏(現GTアソシエイション代表)の声かけでWedsSportに移籍。その後も関係者のオファーに応え、さまざまなチームで多数の優勝や表彰台を獲得してきた。
2025年現在ドライバーを務めるTOMEI SPORTS加入は、田中篤選手(レーシングチームRUNUP SPORTSオーナー兼ドライバー)からの誘いによるものだ。同チームでの参戦は2025年で9年目になる。


「すごくアットホームなチームで、レースウィークも楽しく過ごせており、休日にはゴルフにも行きます。あっという間に9年経ちました。
BPO的にGT-Rが有利だった時期にはポールポジションや表彰台を獲得できていました。自分だけでなく、長く苦労していたチームや関係者も一緒に喜んでくれたことが嬉しかったですね。たくさんの従業員がいる会社を背負っていることが走る原動力になっています」


GT300クラスで27年という長期間にわたって活躍している大ベテランは、まだまだハンドルを握る意欲に満ちている。「36歳で引退するつもりだった」という人生設計とは裏腹に、速さを追及する姿勢はFJ1600の走りを解析していた時代から変わらない。
「チームの誰よりもデータを見て、新しい走りのトレンドを追っています。明らかにパフォーマンスが落ちたと感じたときには引退しますが、走りの引き出しは増え続けています。レースに必要な体力も落ちてきたとは感じていません。心拍数も1999年生まれの荒川麟選手とほぼ同じでした。
同世代から目標にされることも多いと聞いています。頑張ってくれとよく言われるんです。団塊ジュニアの原動力になれるのは喜びなので、やれるところまで突き進んでみようと思います」

SUPER GT、スーパー耐久、86/BRZ Cupプロクラスなど、複数のレースにわたりプロ領域で活躍を続ける青木選手。「走り続けるエネルギーをもらいたい」「最高峰の舞台で戦い続ける速さを盗みたい」と思った方は、ぜひRacing School GoTakeからレッスンを予約してみてほしい。30年以上にわたって走りを分析し、レースと向き合い続けたレジェンドから直接得られる知見は、きっとかけがえのない走りの資産になるだろう。

